上野周辺
この日は、西日暮里へ。新しい店を見つけたいと思って駅周辺を歩き回り、見つけたのがこの店。店頭にホワイトボードのメニューがあり、魚料理十数種類と、日本酒数種類が記されている。 店主と女将の二人で切り盛りする小さな店。カウンターが六席と、小さな…
ガード下はしご酒、二軒目はここ。御徒町の老舗大衆酒場で、戦後東京のグルメガイドの元祖といっていい『東京いい店うまい店』(一九六七年刊)にも「これこそ勤労者の日々のリクリエーション用の店」として紹介されている。かつては客がそれぞれ外側を向い…
この日は、下町散策。とくに目的があるというわけではなく、東京全域に土地勘を持ちたいということで、ときどきやっている。この日は上野駅から出発し、浅草まで歩き、隅田川を渡って本所吾妻橋まで行ってから三ツ目通りを少し南下してから東に進路を変えて…
この日は、上野でプチ飲み会。入ったのは、上野駅からアメ横に入ってすぐのこの店。二四時間営業の店だが、酒も料理も充実している。まず日本酒は、日本地図が書かれたメニューに二六種類。北から順番に主だったところを挙げると、男山、愛宕の松、満寿泉、…
この日は、誘われてこの店へ。すでにかなり評判になっているが、吉祥寺の「肉山」がプロデュースしたという、その名の通り肉と日本酒の店である。完全予約制で、お任せのコースのみ。酒は保冷庫に入っているもの、飲み放題。日本酒は、純吟生原酒タイプのも…
この日は、浅草へ。この店に入ったのは、何年ぶりだろうか。店先で順番を待っている人が十数人いたが、大店だからさほどは待たされない。二階の座敷は、畳敷きのまま、椅子席になっている。テーブルの間隔が十分とってあるので、居心地がいい。 名物のどぜう…
昨日は、東京マラソン。まあまあの天気だったので、電車を乗り継いで、銀座、浅草、有明と観戦してきた。テレビなどで見ていたとおり、いろんな仮装で走るランナーがいて、見ていても実に楽しい。今日の新聞に出ていたが、走りながら結婚式ということで、途…
今日は東大工学部でヤミ市研究会。原稿がかなり揃ってきた。 恒例の「現地調査」は、雨ということもあり、近場の上野へ。「大統領」に入りたがったが、超満員。店を物色していると、呼び込みのお兄ちゃんに声をかけられる。海鮮居酒屋で日本酒がいろいろあり…
この日は、ヤミ市研究会。出版企画も大詰めで、だいぶ原稿らしくなってきた。 研究会のあとの実地調査は、浅草へ。露店から生まれた商店街や、凌雲閣跡、その周辺の銘酒屋街だった場所などを見学。そのあと神谷バーへ向かったが、案の定超満員で、一月に見つ…
昼酒の二軒目は、ここにした。基本は酒販店だが、横にバーコーナーがあって、日本酒を数十種類から選んで飲むことができ、簡単な肴も出す。貼り紙に「春のぬる燗フェア」とあり、出羽桜の桜花吟醸を燗で出すというので、いただいてみた。もともと淡麗な酒だ…
というわけで、向かったのはここ。正月には入れなかったので、再挑戦というわけである。まずは生ビール。ここはスーパードライだが、郷では郷に従え。やむを得ない。 次にいただいたのは、このアサヒスタウト。スタウトとは元来、英国風の上面発酵させた濃色…
新学期が始まる前の、つかの間の休日ということで、浅草へ。 東京中が廃墟と化した関東大震災の時、浅草寺はほぼ無事だった。さすが浅草寺は御利益があると讃えられたが、東京大空襲では本堂・五重塔など大半が消失する。大きな建物で唯一焼け残ったのが、伝…
神谷バーの所まで戻ってみたが、やはり大入り満員。そこで、吾妻橋を渡った時に見つけ、気になっていたこの店に入ってみることにする。 ビールケースを積み上げたり、バラック居酒屋の雰囲気を出してみたりと、最近よくあるレトロ風味演出の店である。神谷バ…
今日は、必要があって越谷市立図書館へ。駅から歩くと二〇分ほどかかる住宅地の中にあり、なかなかおしゃれな建物だ。ここで作家の野口冨士男が敗戦直後に、越谷にあった妻の実家に身を寄せていた頃の日記をまとめた『越ヶ谷日記』を手に入れる。注が完備し…
調べてみたら、「秋元屋」系の店がもう一軒あった。それが御徒町の東側、多慶屋を通り過ぎたあたりの裏手の、灯りの少ない寂しい通りにあるこの店。 やはりメニューは、秋元屋と共通。通好みの焼酎や日本酒がいろいろ置いてあるのも同じ。ただし、「野方屋」…
今日は、必要があって文京区内をあちこち歩きまわる。たどり着いたのは田端で、田端文士村記念館が終点。田端の駅前には、深い切り通しの道路があって、田端文士村のあった丘は、無残にも南北に分断されている。とくに北側が小さく取り残された感で、ここに…
ちょっと必要があり、谷中近辺を散策。谷中ぎんざはすっかり観光地化して、俗悪な臭いに支配されつつあるが、これと交差するよみせ通りの方は、古い商店街の雰囲気が残る。途中で見つけたのが、素朴な店構えのこの店。玄関に貼り紙があり、「当店の営業は水…
今日は、京都からのお客さんを連れて、今年三度目の「岩手屋」である。震災の後、酒問屋の在庫をかき集めてしのいできた「酔仙」も、とうとうすべて品切れ。壁には、こんなメッセージがあった。 店主は、酔仙酒造が津波に流される映像を見たときのお気持ちを…
湯島の「岩手屋」を再訪して、たいへんなものをいただいてしまった。「酔仙」の地元で、津波で市街全体を破壊された陸前高田のウニである。震災前に獲れたものを、冷凍してあったのだという。アワビの殻に詰めてから焼いたもので、「やきかぜ」という。わず…
震災のあと、この店がずっと気になっていた。岩手県出身のご主人が営む店で、酒は陸前高田の「酔仙」。食材も現地からいくつか仕入れている。以前通りの営業ができているのか、酒はどうなるのか。今日、時間が取れたので行ってみた。 酔仙は、メインの酒だっ…
今日は、出版社との打ち合せで日暮里へ。まずは名店「豊田屋」で刺身をいただいたあと、西日暮里まで歩いてこの店へ。 西日暮里は、何とも特徴的な地形の場所である。武蔵野台地の東端附近で、北は田端文士村のあった小高い丘、南はやはり谷中霊園の丘陵地だ…
今日は「居酒屋とり橋」の常連客、Liさんが東京に来られているというので、雷門前で待ち合わせ。京都の人なので、東京にしかない変わったものを飲んでいただこうと、この店にお連れする。この店は、都心の店には珍しく、生ホッピーと下町ハイボールをおい…
今日は大学で雑用を済ませたあと、久しぶりに下町散策へ。まずは上野駅まで行き、そこから下谷神社前を通って浅草へ。浅草通りから雷門通りに入ったとたん、目の前に建設中の東京スカイツリーが姿をあらわした。もうこんなに大きくなったのか。吾妻橋のたも…
三軒目にして、今宵のいちばん大切な目的地は、ここ。どういうわけか、これまで紹介していなかったが、湯島の名店。千代田線の湯島駅から上野広小路に向かって通りの右側をしばらく歩き、二本目の路地を右に曲がったところにある。もう一軒、路地を奥まで進…
線路に沿って上野駅方向へ少し歩くと、「串揚げ」の文字が見えた。昨年夏にできた新しい店で、聚楽グループの経営とのこと。メニューにホッピーが載っていたので、試しに入ってみることにする。 ホッピーはセットが三九〇円で、中一七〇円、外二二〇円。中と…
今日は久しぶりに何も予定がない日だったので、思い立って上野の国立博物館へ、長谷川等伯展を見に行く。能登にいた頃の作品から晩年の傑作まで、これ以上は不可能というくらい作品を集めた企画。作風の多彩さにも驚く。松林図屏風の前は、明らかに空気が違…
そして、三軒目。「たきおか」の向かいに最近になって開店した立ち飲み屋の「カドクラ」である。こちらは店の外にまで客があふれ、熱気がある。とにかく、安い。生ビールが三五〇円、大瓶は四〇〇円(いずれもスーパードライ)、ホッピー三五〇円(中一五〇円、…
二軒目はここ、立ち飲みの有名店「たきおか」である。ともかく安い。ビール大瓶、生とも三九〇円。サワー類は二九〇円。料理は一五〇円と二〇〇円が中心。メニューのレイアウトなど、どこか赤羽の「いこい」に似ている。男たちが群がり、活気にあふれている…
今日は、研究会で東大へ。場所は、今まで入ったことのない工学部一号館。建築学科のある建物で、若手三人と「ヤミ市研究会」である。別に怪しい研究会ではない。戦後のヤミ市に今日の繁華街の起源を探ろうという、まじめな研究会である。 研究会のあとは、実…
「稲垣」のそばに、赤ちょうちんの並ぶ何とも風情のある店がある。看板には「もつ焼 とん平」の文字。暖簾をくぐってみると、正面にL字型のカウンター。左側は座敷で、四人テーブルが八つほど。いい感じに古びた落ち着いた店内である。 二本三〇〇円の串焼…