橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「赤バル レッツェ」

少し飲んで、池袋に帰ってきた。さて、もう一軒寄ろうかと考えて、前から気になっていたこの店へ。「赤バル」とは不思議な名前で、しかもバルの綴りがBARU。グーグルで調べてみると、なぜか日本にはこのように書いて「バル」と読ませる店がたくさんある。赤…

『居酒屋の戦後史』

昨日の日経夕刊で紹介されました。「飲み屋と酒の変遷を描きながらの見事な時代史」というのは、まさに私が欲しかった/目標にしていた評価でした。ありがたい。居酒屋の戦後史 橋本健二著 飲む習慣の広がり描く 居酒屋の戦後史 (祥伝社新書)作者: 橋本健二…

大阪「BEERBELLY」

この日は、学会で大阪へ。夜着いてホテルに荷物を置き、飲む場所を探す。一軒目は、安くて良心的ながら、あまり特徴的でない店だったので省略。二軒目を探して歩き回ると、目に飛び込んできたのが「店内でビールを製造!」という文字。これは、入らないわけ…

上板橋「もつ九」

二軒目は、久しぶりにこの店。板橋に住んでいた十数年間、通い続けた店である。ご主人と女将さん、年は取ったけれどまだまだ元気。メニューも、あいかわらず充実している。刺身や揚げ物が三八〇円からと、あいかわらず安い。不景気と貧困化で居酒屋は年々減…