橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

要町「徳兵衛」

近所につい最近できた日本酒バー。外から見える場所にセラーがあって、一升瓶が並んでいる。瓶には600、800などと値段が書かれていて、これをレジにもっていき、グラスに注いでもらい、その場でお金を払うというシステムが基本。料理も、キャッシュオンデリ…

『盛り場はヤミ市から生まれた』

三年前から続けてきたヤミ市研究会の成果が、ようやくまとまりました。執筆者は建築史・都市史を学ぶ三〇歳前後の若手研究者が中心で、東京の戦後ヤミ市の全体像を描くとともに、新橋、新宿、渋谷、吉祥寺、神戸、盛岡のヤミ市・マーケットに関する各論、ヤ…

「大金星 西池袋店」

小規模チェーンが次々にできるが、これは最近開店した店。ホームページによると、オーナーは脱サラでフランチャイズのオーナー店長を二回経験したあと、独自ブランドの店を開店し、苦労の末に軌道に乗せたとのこと。看板を見るとサッポロビールが連想され、…

仙台「○△□まるさんかくしかく」

この日は、学会の大会で仙台へ。会場の東北福祉大学で懇親会のあと、大挙して国分町方面へ繰り出す。人数が多いだけに店を探すのに手間取ったが、何とか入れたのが稲荷小路のこの店。大店だが、この店は当たりだった。 「親方からの本日の収獲」と銘打った日…

『東京人』2014年1月号 特集「四時からの悦楽」

『東京人』の最新号の特集は「四時からの悦楽」。まだ明るい夕方四時から居酒屋で酒を飲むという趣向で、赤羽を平松洋子さんと林家正蔵さん、浅草を太田和彦さん、銀座・有楽町・新橋を久住昌之さん、立石・北千住・鶯谷をなかだえりさん、そして中野・高円…

大山「魚猫」

大山には、大好きなもつ焼き&イタリアンの名店「やきとん ひなた」の二号店があるが、その近くに「ひなた」の魚の店ができたというので、行ってみた。池袋の自宅からは、歩いて二五分ほど。土日は四時開店というので、人気店だろうから早めにと四時四〇分く…