橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

要町「徳兵衛」

classingkenji2013-12-23

近所につい最近できた日本酒バー。外から見える場所にセラーがあって、一升瓶が並んでいる。瓶には600、800などと値段が書かれていて、これをレジにもっていき、グラスに注いでもらい、その場でお金を払うというシステムが基本。料理も、キャッシュオンデリバリー。ただし店の奥には最後に精算するタイプのテーブルチャージのある席もあるとのこと。
日本酒の種類はそれほど多いわけではないが、十四代、勝駒、田酒、寫楽、飛露喜など、けっこうレアなものが揃っている。値段はグラスで五〇〇−八〇〇円が中心。十四代飲み比べセットというのがあり、本丸、無濾過中取り純米、吟撰がそれぞれ四五ミリリットルで、一二〇〇円。注文してみたところ、保存状態もよく、実に美味かった。
安い店ではないが、カウンターと立ち飲み席なら席料もいらないし、一−二杯飲んでさっと帰るという使い方に向く。要町の駅を6番出口から出てすぐのところから、右手後方に斜めに伸びる道を進んだところにある。(2013.12.4)

豊島区西池袋5-26-14
17:00〜23:00 日休