橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「Hachi Villa」

自宅の近くに最近できた店。今日、初めて入ってみた。 外メニューから、何となく無国籍居酒屋かと思っていたが、実際には、トリッパ、ハモンセラーノ、スペイン風オムレツ、小エビのガーリックオイル煮、フラメンカエッグなど南欧系の正統派メニューが多い。…

下北沢「宿場」

今日は、読売オンライン「酒都を歩く」の取材で、下北沢へ。まずは「楽味」でひととおり話をしたあと、この店へ。ふだんは若者たちで一杯なのだが、今日はなぜか空いている。 あいかわらず、メニューが充実していて、安い。ビール中瓶が四五〇円から四八〇円…

福岡「海幸」

福岡へ一泊出張。東京で仕事を済ませてからの前泊は、ホテル着が一〇時過ぎ。ホテル近くで少し食べて飲んだだけだった。 翌日は、一時頃に仕事を終える。帰りの飛行機までは、四時間ほどだ。天神のあたりを歩き回ってみたが、昼からやっているめぼしい店は見…

「酒都を歩く 社会学者・橋本健二」下編

下編が出ました。今回は「酒場でみる格差」というタイトルで、下北沢へ行っています。http://www.yomiuri.co.jp/otona/people/sakaba/20121012-OYT8T01073.htm

江古田「鳳雛」

最近、日本酒の質の向上を背景に、日本酒の品揃えの充実した店が次々に誕生している。江古田にも新しい店がいくつかできているが、ここもそのひとつ。といっても、開店したのはもう2年ほど前で、私は今回が初めて。 日本酒は、二〇種類ほど。手書きのおすす…

「たくあん 牡丹亭」

今日は「全国居酒屋ほろ酔い考現学」の慰労会ということで、新宿へ。ワイン好きの編集者が選んだのは、この店。 持ち込んだワインは、コルトン・ペリエール・グラン・クリュ、菊姫の黒吟、花陽浴の純米吟醸。料理はコース料理で、メインは豚肉の岩塩包み焼き…

「酒都を歩く 社会学者・橋本健二」

読売オンラインの好評シリーズ「酒都を歩く」、今回は私が登場しています。一回目は「横丁の原点はヤミ市」と題し、主に池袋の美久仁小路を取り上げたもの。私の居酒屋考現学ノートも、初公開です。ご笑覧ください。 http://www.yomiuri.co.jp/otona/people/…

『嗜み』No.15

連載の「全国居酒屋ほろ酔い考現学」、今回は富山市篇。今回取材したのは、富山駅近くの老舗「親爺」、魚料理の「桜亭」、日本酒バーの「DOBU6」、「満寿泉」の「桝田酒造店」、酒屋の日本酒バー「石坂善商店 酒家蔵部」、魚料理の「米清あら川」、名酒居酒…

ザルツブルク「アルト・ザルツブルク Alt Salzburg」

ザルツブルクの最後の夜は、ちょっと高級なレストランへ。旧市街のいちばん西、カラヤン広場を超えたあたりの、岩壁のそば(というより一部めり込んでいる)にある。注文したのは、おすすめ料理のデギュスタシオン。 前菜はガチョウのレバーのテリーヌで、普通…

ザルツブルク「スティーグル・ブロイヴェルト Stiegl Brauwelt」

スティーグルはザルツブルクを代表するビールだが、その工場がザルツブルクの中心部からバスで少し行った場所にある。ここにビールの製法やスティーグル社の歩みを紹介するミュージアムとビアレストランがある。これが、このブロイヴェルト。入場料を取られ…