橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

上野「食道楽」

classingkenji2017-06-21

この日は、上野でプチ飲み会。入ったのは、上野駅からアメ横に入ってすぐのこの店。二四時間営業の店だが、酒も料理も充実している。まず日本酒は、日本地図が書かれたメニューに二六種類。北から順番に主だったところを挙げると、男山、愛宕の松、満寿泉、甲子、喜久酔、百十郎、澤屋まつもと、東洋美人、酔鯨、庭の鶯、など。いずれも一杯六九九円だから、ものによっては格安である。料理は何でもあるといっていい。とくに刺身が充実していて、貝は種類が多い。黒板の能書きによると、魚・貝・牛・豚・鶏、それぞれを専門店から産地直送でそろえたとのこと。
二四時間営業の店に、うまい酒や料理はないだろうという思い込みを覆される。これは、いい店だ。朝まで続く二次会にはもってこいである。(2017.5.15)

24時間営業 年中無休