橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

湯島「岩手屋本店」

classingkenji2011-04-06

震災のあと、この店がずっと気になっていた。岩手県出身のご主人が営む店で、酒は陸前高田の「酔仙」。食材も現地からいくつか仕入れている。以前通りの営業ができているのか、酒はどうなるのか。今日、時間が取れたので行ってみた。
酔仙は、メインの酒だった樽酒が手に入らなくなり、純米酒は取次店の在庫で何とかしのいでいる。しかしそれも、あと何本かで終わりなので、今週いっぱいもつかどうか。岩手の酒を何種類か取り寄せて、酔仙がなくなった後、どれを出すか検討中とのこと。お客さんにも試飲してもらって意見をきいている。私もご相伴にあずかったが、有力候補は盛岡の「あさ開」のようだ。
酔仙の出していた長期熟成の米焼酎「古古」がまだ何本か残っていた。一本もらって、ロックで少しいただき、残りは持って帰ることにした。熟成させるから、たとえ営業を再開しても、何年かは出せないはず。大切に飲むことにしよう。またこの店で、酔仙を飲める日は来るだろうか。(2011.4.4)

文京区湯島3-38-8
16:00〜22:00 日祝休