橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

アメ横「串揚げじゅらく」

classingkenji2010-03-10

線路に沿って上野駅方向へ少し歩くと、「串揚げ」の文字が見えた。昨年夏にできた新しい店で、聚楽グループの経営とのこと。メニューにホッピーが載っていたので、試しに入ってみることにする。
ホッピーはセットが三九〇円で、中一七〇円、外二二〇円。中と外の合計がセットに等しいという、良心的な価格設定だ。ビールは中生四八〇円、大瓶五五〇円だが、早い時間帯には生が三〇〇円になるらしい。日本酒は二合で四八〇円。串揚げは、野菜とうずら、ウインナーが一〇〇円で、肉・魚介類は一五〇−二〇〇円(えびだけは二五〇円)だから、普通の価格だろう。五本セット五〇〇円というのを注文したら、野菜三本と肉二本が出てきた。ただしセットの内容は、その都度変わるようだ。もつ煮込み、ホルモン炒め、キムチ、ポテトサラダなどの居酒屋メニューもある。一階はカウンターとテーブル席、二階にもテーブル席があり、収容人数はかなり多い。
上野でちょっと飲むというと、「たきおか」「カドクラ」など立ち飲み屋が思い浮かぶが、座ってホッピーを飲みたいというときは、ここも候補になりそうだ。ちなみに串揚げはきれいに上がっていて、合格点の味だった。(2010.2.24)

台東区上野6-11-7 JR高架下 
14:30〜23:00 無休