2011-01-01から1年間の記事一覧
今日は、前から気になっていた下高井戸のピッツェリアへ。経営者はナポリ出身のディ・マッサ・アントニオというイタリア人。 最初にいただいた前菜は、ハム三種類に、オムレツ、焼野菜、ピクルス、チーズなどが盛り込まれ、二五〇〇円。次にいただいたピッツ…
今年も恒例のゼミ合宿で、勝沼へ。「ぶどうの丘」に宿泊し、二日間にわたって学生たちに卒論研究に向けた報告をしてもらう。二日目の午後は、希望者だけでいくつかのワイナリーを回ってから解散。そのあとは、これもいつもの通り、一人で「ぶどうの丘」に戻…
こういう本を、誰か書かないかと思っていた。著者は、ドイツの民衆文化史が専門らしいが、その範囲を超え、古代史からイスラム史、中国史、日本史まで文献を渉猟し、居酒屋に関する記述を丹念に拾い上げ、まとめたのが本書。 酒の歴史は人類が文明を獲得する…
今日は、久しぶりに中野へ。向かったのは、先日の『大人の週末』に掲載されたこの店。 料理は、あいかわらず美味しい。粉チーズをかけていただく塩味の煮込みは、煮込みの新境地である。牛ほほ肉柔らか煮は、すっきり品よく仕上がっている。思いがけず美味し…
仕事のあと、ふと思い立って幡ヶ谷へ。幡ヶ谷で飲むのは、初めてだ。 笹塚もそうだが、幡ヶ谷は甲州街道によって南北に分断された街だ。もともと街道沿いに発達した街が、交通量の増加によって街道が拡幅し、分断されてしまう。道幅が狭く路面電車が走ってい…
今日は、本郷で研究会の後、京都からのお客さんを連れて近くの「加賀屋本店」へ行き、東京駅へ送るついでにここに立ち寄る。最初は混でいて入れなかったが、五分ほど近くを歩いて戻ったら、ちょうど席が空いた。 まずいただいたのは、磯自慢飲み比べセット一…
今回は、『偉大なる名人・名店』シリーズを収めた二巻が同時発売。グルメガイド的要素の強い巻だから、まとめて出すというのは、マーケティング的には正しいやり方なのだろう。実在の名人・名店に取材し、これをストーリーに昇華させるのではなくそのまま盛…
二軒目は、この店。豪徳寺駅の近くにあるカフェバーだが、昔からアイレイモルトに力を入れていて、種類は多くないが珍しいものを置いている。何年か前、ポート・エレンを置いていて驚いたことがある。今日いただいたのは、カオリラの1980年、セレブレーショ…
今日は、久しぶりの「たつみ」。下高井戸に二店あるが、本店はグループ客に、駅前店は少人数に向く。カウンターに座って、まずいただいたのは刺身。脂がのっていながら歯ごたえがあり、すっきりした味の天然ブリ。大ぶりのぼたんえび。いずれも、びっくりす…
帰りは、高崎駅から新幹線。高崎駅の売店の充実ぶりに感心し、買い物の目星をつけてから、居酒屋を物色する。駅の周辺は店が少なく、チェーン店ばかりが目につくが、歩道橋の陰になって目立たないこの店を見つけて、入ることにする。 ビルの一階で、カウンタ…
今日はツアーで富岡製糸場へ。明治初期の洋風建築の織機の並ぶ室内を見学し、製糸の工程を説明するビデオをみる。製糸というものが、初めてよくわかった。それにしても、人間の細かい作業をよく機械に写し取ったものである。ある意味では、ロボットの発想に…
二軒目は、前から行きたいと思っていたこの店。 ビールを注文するとすぐに出てきたお通しがいい。エビとなす、インゲンの炒め煮で、彩りも良く、味もしっかり。これだけで、いい居酒屋だとよくわかる。マグロぶつはとくに特徴はないが、堅実な居酒屋のマグロ…
集中講義の最終日。今日も中目黒へ向かう。 まず入ったのは、この店。店内は広く、カウンターにテーブル多数。開店直後の空いている時間帯だったからか、一人なのにテーブル席へ案内された。 名前の通り、やきとんがメインの店で、串焼きは一本一四〇円。四…
集中講義の二日目。今日も、終わった後は中目黒へ直行する。向ったのは、あらかじめDAITENさんのブログで確認しておいた「源」。昔は中目黒にあり、今は祐天寺に後継者が店を開く名店「ばん」から独立した人が営む店とのこと。何の変哲もないビルの二階にあ…
今日は、恒例となった聖心女子大学での集中講義。猛暑のなか、六時間しゃべり続けて脱水状態になったところで、中目黒へ向う。ここは大衆酒場の多い場所だが、土着居酒屋チェーンの本店(?)へ。 「大樽」は、中目黒に何軒かあるほか、祐天寺や武蔵小杉などに…
新宿のライオンでビールを飲んだあと、もう一軒行こうかと西新宿を物色していると、「男は黙ってサッポロビール」の文字が目に入ってきた。思えばサッポロビールの全盛期、このCMが流れた一九七〇年ごろ、サッポロのシェアは二〇%を超えていたはずで、隔…
北千住には年に何回も来ているが、何しろ下町居酒屋の宝庫ともいうべき場所なので、行ったことのない店も多い。この店も、今回が初めてだ。 ありふれた店構えだが、紺に染められた暖簾をくぐって中に入ると、濃色系のインテリアがなかなか心地いい。新しい店…
北千住の東口の商店街は、東京電機大学の東京千住キャンパスが建設されるなど再開発が進み、商店街の名前も「学園通り」「学園西通り」などと名前を変え、活気が出てきた。新しい居酒屋もいろいろ出来ている。来年春にはやって来る学生を目当てにしているの…
今回の特集は『各界達人が選ぶ私の大満足店』。逢坂剛の「とんかつ」、福澤朗の「和菓子」、ラズウェル細木の「うなぎ」と並んで、私が「居酒屋」を紹介しています。 情報を伝え、何軒かはいっしょに下見した三〇店ほどの中から編集部が選んだのは、「萬屋松…
居酒屋そのものとは関係ないが、古い居酒屋が好きな人なら、たぶん興味のある話題だと思う。 北千住の駅から歩くとかなり時間がかかるが、旧日光街道で「大はし」の前を通り過ぎ、商店街が終わるあたりで左に曲がって日光街道を渡り、そのまま西へ進んでいく…
今日は、東大の建築史研究室でヤミ市研究会。若手の研究もだいぶ形が整ってきて、出版計画もメドが立ってきた。 研究会の後の実地調査は、有楽町から新橋のガード下と新橋の駅ビル。丸三横丁を見学した後、有楽町ガード下の登運とんの横からガードの真下に入…
春日は、本郷台地と小石川台地にはさまれた谷間にあたる場所で、昔は下町風の商店街だった。今ではジェントリフィケーションが進み、道の両側がマンションだらけになってしまったが、それでも老舗が何軒が残っている。この店などは、見るからに下町大衆酒場…
石神井公園の二軒目は、ここ。ビルの地下にあって、入り口はラーメン屋のような雰囲気だが、店に入るとイラスト付の居酒屋メニューがたくさん貼ってある。 メインのメニューは、もつ焼きだ。ちょっと四文屋を思わせるところがあって、味・スタイルともよく似…
今日は、必要があって板橋から練馬にかけて歩きまわる。浮間舟渡をスタートに、西台、中台、上板橋、東武練馬、下赤塚、光が丘と通って、石神井公園まで行くつもりだったのだが、さすがに疲れて、光が丘からはバスに乗る。石神井公園は、おそらく初めて来た…
山手線には駅が二九あるが、まだ飲みに行ったことのない駅が二、三ある。いつか全駅制覇してみたいと思っていたら、ちょうど良い本が出た。本書は、山手線の駅から近い居酒屋を各駅一−二軒、合計三三軒、これに下町とそれ以外の駅に近い居酒屋を二一軒、合計…
そして三軒目は、大橋川の当たりを歩いていて見つけたこの店。店先に島根県産酒の名前を書いた木札がずらりと並んでいるのを見れば、入ってみないわけにはいかない。 いただいた酒は、十旭日の純米吟醸生原酒・山田錦五五木槽しぼり、豊の秋特別純米生原酒、…
二軒目は、この店。普通の店構え、普通の店内だが、この店は当たりだった。郷土料理系居酒屋だが、メニューの種類が多く、しかも安い。しじみの酒蒸し(六〇〇円)は、濃厚ながらすっきりした味。アゴの子の煮付け(五〇〇円)は、プチプチとした歯応えが楽しめ…
仕事で松江へ。夜は当然、飲みに行くわけで、とりあえず向ったのはこの店。大橋川の川縁にあるこの店は、太田和彦の「居酒屋味酒覧」にものってるから、名前だけは知っている人もいるだろう。 カウンター一〇席ほどと小上がり三卓と、こぢんまりとした店内は…
最近、きわめて簡単な方法で燻製を造るようになった。 古びてこびりつきが気になるようになったフライパンと、これにぴったり合うガラスの蓋、そしてフライパンより少し小さく、底から二センチくらいのところでぴったり止まるような丸網を用意する。燻製にす…
最新号が出ました。私の「全国居酒屋ほろ酔い考現学」は、都内・岩手宮城福島郷土料理篇。都内にある東北居酒屋を紹介します。取り上げたのは、「岩手屋」「南部家」「千真野」「間」「身知らず」「樽一」「さばの湯」の七軒。書店ではあまり見かけない雑誌…