橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「ピッツェリア・トニーノ」

classingkenji2011-09-29

今日は、前から気になっていた下高井戸のピッツェリアへ。経営者はナポリ出身のディ・マッサ・アントニオというイタリア人。
最初にいただいた前菜は、ハム三種類に、オムレツ、焼野菜、ピクルス、チーズなどが盛り込まれ、二五〇〇円。次にいただいたピッツァ(クアトロ・フォルマッジ・二三〇〇円)はたしかに本格的。コシが強く、小麦の味が濃厚で、チーズの味に負けない。じゃがいものニョッキ・ソレント風(一五〇〇円)は、パスタというよりジャガイモ団子という感じで柔らかく、トマトのソースとよく合う。二人でこれだけ食べたら、ほぼ満腹でメインにはたどり着けなかった。
ワインはハウスワインをいただいたが、これが十分美味い。料理は結構いい値段なので、全体としてのコストパフォーマンスは、さほどよくない。イタリア料理店的な使い方ではなく、美味しいピッツァを目当てにいくにはいい店だと思う。世田谷線の線路に面していて、窓の外を小さな電車がゆっくり走っていくのを眺めるのも楽しい。(2011.9.16)

世田谷区松原3-28-10
18:00〜21:30 ランチあり 無休