橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「テング酒場」

classingkenji2010-01-13

今日は三年のゼミ生数人と、池袋へ。
居酒屋チェーン「天狗」を展開するテンアライド・コーポレーションの低価格業態である「テング酒場」については、以前、目黒店銀座店を紹介したことがある。これは、比較的最近できた池袋店。ヤマダ電機(かつて三越だった場所)の裏手で、以前は高価格業態の「くわい家」だったが、業態廃止にともなって、正反対の「テング酒場」になったもの。とはいえ、もともとが高級店のためか、フロアは広く、店のレイアウトも、外からのアプローチといいトイレの位置といい、高級店の面影を残している。これで値段が安いのだから、池袋のチェーン店で飲むなら、ここで決まりだろう。実際、サラリーマンやOLなどでほぼ満員状態である。
豚のモツ焼きや焼鳥を一本八四円という低価格で出すが、その他の料理も、ほとんどが三九九円まで。酒は「天狗」と共通で、地酒や焼酎を数種類おくほか、カクテルやウイスキーなども。うれしいことにホッピーがあり、セット三九九円、中二一〇円、外二六三円。チェーンの嫌いな人も、一度は行ってみる価値があると思う。(2009.12.22)

豊島区東池袋1-9-1 セイコーサンシャインビルB1F
月〜金 17:00〜23:30
土 16:30〜23:30
日・祝 16:30〜23:00