橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「オステリア・ピノ・ジョーヴァネ」

今日は、池袋で同僚の慰労会。酒はあまり飲まない人で、ラザニアが好物ということから、この店にした。 前菜二点のあと、出てきたのがフォアグラのソテーのピアディーナ巻きバルサミコソース。これは素晴らしい出来だった。ラザニアがメインということでパス…

オクトーバーフェストinお台場

五月なのに?という疑問はさておき、オクトーバーフェストへ行ってきた。ビールの味は、まあ期待どおり。本場のヴァイツェン、デュンケルはなかなか飲めないし、バンドの演奏も楽しく、場内は盛り上がっている。それでも、一杯一三〇〇円は高すぎ。私など、…

「希紡庵」

先日行った「あまてらす」と並んで、以前から行きたいと思っていた池袋の日本酒バー。今日、思い立って仕事のあとに行ってみることにした。外観は隠れ家バーのようで、中の様子はまったくわからない。思い切ってドアを開けると、L字型カウンター七席だけと…

「萬屋松風」と「Drinking Japan」

池袋の「萬屋松風」へ行こうとしたら、店の前に子どもから年配まで一〇人ほどの西洋人がたむろしている。席が確保できたのか、中に案内されるまでしばらく待った。いつものように一階のカウンターに座り、酒を注文。飲み始めたところへご主人が、一冊の本を…

金環食

雲を通してきれいに見えました。月曜の朝では、金環食見酒を飲むわけにはいきませんでしたが。

ヤミ市研究会in浅草

この日は、ヤミ市研究会。出版企画も大詰めで、だいぶ原稿らしくなってきた。 研究会のあとの実地調査は、浅草へ。露店から生まれた商店街や、凌雲閣跡、その周辺の銘酒屋街だった場所などを見学。そのあと神谷バーへ向かったが、案の定超満員で、一月に見つ…

『嗜み』No.14

連載中の「全国居酒屋ほろ酔い考現学」、今回は甲府市・甲州市篇。甲州市では「ルバイヤート」で知られる丸藤葡萄酒、レストランとカーブを持つ市の施設「ぶどうの丘」、甲府市では郷土料理屋の「奈良田 駅前店」、山梨産中心のワインバー「PIECE橘町」、鳥…

Chris Bunting, Drinking Japan

英語で書かれた、日本の酒と酒場のガイドブック。たいへん良く出来ている。日本の酒文化を論じた序論から始まり、第一章は日本酒、第二章は焼酎、第三章は泡盛、第四章はビール、などと続く。 日本酒の章を見れば、まず酒蔵と酒の製法の解説から始まり、日本…

「稲水器 あまてらす」

週刊誌の記者から取材申し込みがあった。居酒屋の歴史とおすすめ居酒屋について話が聞きたいとのこと。それで前から行きたいと思っていたこの店を、場所に指定した。池袋駅から少々距離があり、五叉路を過ぎたあたりにある。 自慢の日本酒は、東洋美人と而今…

代官山「ル・プティ・ブドン」のチーズビュッフェ

何度か行ったことのある、このレストラン。今日は知人のフランス人に誘われて、「アスパラガスとチーズビュッフェのスペシャルディナー」というイベントに出かけることにした。 料理はアミューズのアスパラガスのムースから始まり、ホワイトカラーアスパラガ…

「魚ます」

そろそろ帰ろうかと駅に向かう途中、見慣れない看板を見つけた。よくあるキッチュなチェーン店風だが、こういう店も一度は入ってみるのが、私のポリシー。あとで調べてみると、「ます家」「まんまみーや」などを展開するフロンティアグループの経営。一階は…

「酒菜家」

この店へ来たのは、何年ぶりだろう。このブログを始める前、自分のホームページに「私の好きな居酒屋」というコーナーを作っていた時に紹介したことがあるが、それから一〇年以上は経っているはずだ。そのときには「若者向けの雰囲気は、好みが分かれるかも…