橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「萬屋松風」と「Drinking Japan」

classingkenji2012-05-25

池袋の「萬屋松風」へ行こうとしたら、店の前に子どもから年配まで一〇人ほどの西洋人がたむろしている。席が確保できたのか、中に案内されるまでしばらく待った。いつものように一階のカウンターに座り、酒を注文。飲み始めたところへご主人が、一冊の本を持って挨拶に来た。こんな本に紹介されて、外国人客が多数来るようになり、先日は豊島区役所から表彰されました、とのこと。
この本が、先日紹介した『Drinking Japan』である。区役所の職員がパソコンで作成したらしいひどい訳文が添えられていたのがご愛敬。今度暇があったら、ちゃんと翻訳してプレゼントしたいものだが。わさびの茎のおひたしを肴に、「石鎚」をいただく。(2012.4.29)

豊島区西池袋1-24-5
17:00〜23:30 無休