橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

要町「旬 さくら」

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 こちらは要町の駅のすぐそば。一本入った路地裏の和食居酒屋である。まずビールをいただくが、なぜか生ビールはカールスバーグ。たまにはいいだろう。日本酒が陸奥八仙、豊盃、七田など数種類あるのがいい。刺身の盛り合わせは、鮪、鰤、鯛、締め鯖など六種類。いいものを出しているようで、かなりサイズが大きく、その分薄めに切ってある。茄子の揚げ浸しは、彩りがよく、出汁が美味しい。寿司も出している。
 夫婦なのか、男性が調理を女性がフロアを担当している。地元の人に愛されている店なのか、六時も過ぎればかなり満員に近くなる。地元密着を絵に描いたような、いい店。私もいちおう地元だから、時々出かけよう。日本酒の種類がもう少し多ければうれしいのだが。(2019.10.2)

豊島区要町1-18-3
17:00~23:00 日祝休