橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

所沢「東屋」

classingkenji2013-05-11

この日はゼミのあと所沢へ移動して、一回目のゼミ飲み会。場所は、学生がバイトしているというこの店。繁華街とは反対側の住宅地のなかで、これは教えてもらわないと見つけられそうにない。古民家風の造りで、板の間に座布団を敷いて座る。
メインは豚と鶏の串焼きだが、魚料理もいろいろあり、日本酒も良いものが何種類かあるという私好みの店だ。この日のおすすめ日本酒は、佐久の花、睡龍、綿屋、川鶴、宗玄、黄金澤。いずれも五〇〇円と安い。店長が選んで仕入れてくるとのことで、無濾過生原酒、うすにごりなど、バリエーションもあって感心する。串焼きは、都内の老舗には及ばないとしてもまずまずの出来だし、他の料理も、概して美味しい。しかも、学生でも何とか守備範囲内になる値段。これはいい店である。
あとで調べてみたら、有限会社東京フードサービスという会社の経営。チェーンではなくさまざまな業態の居酒屋が連携するグループというようなものらしい。池袋にもグループの店があるらしいので、今度行ってみよう。(2013.4.25)

所沢市久米603-4
17:00〜23:30 日祝休