橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

近所の無国籍居酒屋

classingkenji2013-05-08

引越しの直後は、まだ食器も調理器具も使えないので、何か買って来るか、外食するかしかない。というわけで、この日の夕食はここで。
小さな店で、男性が一人でやっている。なかなか凝った料理を出す。本日のおすすめの春野菜の盛り合わせは、ワラビ煮、新じゃがのグラタン、筍と小松菜のとろろがけ、ホワイトアスパラのマリネとグリーンサラダ、春キャベツのコールスローと炙りサーモン。いずれも美味しく、これで一二〇〇円はリーズナブル。前菜は豚肉の和風ロースト、冷製鴨のロースト、ラタトゥイユ、たこのマリネ、ホタテの冷製プロヴァンス風が六三〇円から七五〇円で、五種を少しずつ盛り合わせると一〇五〇円。これも、上出来。酒をワインと焼酎、日本酒など。日本酒はもっと種類があっていいのではないか。
いい店だと思うが、メニューの最後にお願い文があって、取材はお断りしています、ブログなどで紹介するのもご遠慮くださいとのこと。というわけで、場所も店名も紹介は控えるが、探せば見つかるはず。(2013.4.23)

立教通り沿い 山手通りの手前あたり