橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

松江「diningなごみ」

classingkenji2011-11-21

店構えといい店名といい、洋風のダイニングなのに、店頭にあるメニューは和風というのに興味をもって入ってみたのが、この店。
刺身の種類が多い。しかも、ハタハタ、クエ、ヨコワ、ノドグロなど、珍しいものが多い。しかも安く、高級魚のノドグロ、クエも九八〇円。見た目通りにアワビステーキ、タンシチューなど洋風のメニューもあり、さらに和風フォンデュなど和洋折衷も。ちなみに和風フォンデュとは、鰹だしでチーズを融くのだとのこと。かと思えば牛すじ土手煮などという大衆酒場的メニューもある。酒も和洋折衷で、焼酎と日本酒の種類が多く、その上カクテルが数十種類。日本酒は島根のものばかりで、五〇〇−七五〇円と安い。
客は、地元の若者や女性たち、サラリーマン、そして観光客など幅広い。見知らぬ土地のディープな居酒屋は入りにくいという人は、ここへ来るとよさそう。(2011.11.3)

松江市御手船場町568-1
11:30〜14:00 17:30〜23:30 日休