橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

ごまさんま

classingkenji2008-11-17

九州には、魚、それも主に鯖の刺身をゴマと醤油をあわせたタレに漬け込んだ料理があり、博多では「ごまさば」、佐賀や大分では「りゅうきゅう」という。今年は豊漁なのか、刺身で食べられる新鮮な秋刀魚が安く手に入るので、これを秋刀魚で作ってみた。ただし、ちょっと手を加えてわずかに韓流にしてみる。醤油と味醂、すりごま、それにちょっとだけコチュジャンを加えてタレをつくり、細切りにした秋刀魚を和え、キュウリの細切りを少し加える。日本酒やビール、焼酎にあう、簡単な肴である。魚は、何でもいい。たとえばいちばん安いトンボマグロや、サーモンなどでもいいだろう。ご飯にもいい相性で、丼にするとうまいはずだ。