橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

豪徳寺「住吉」

classingkenji2008-02-29

帰りに少し飲んでいこうと、豪徳寺で下車。すぐ近くの世田谷線山下駅前の「住吉」に入り、ひとつだけ空いていたカウンター席に座り、ホッピーを注文すると、左隣の人から「橋本さん」と声をかけられる。なんと、「古典酒場」の座談会でお会いしたY-tabeさんである。たまたま、豪徳寺で飲んでみようと遠征してこられたとのことで、これはかなり確率の低い偶然ではある。ここでホッピーと煮込みをいただき、次号の「古典酒場」のテーマである下町酒場・山の手酒場について、いろいろお話をする。ほんとは家で食事のはずだったが、こうなると私のホームグラウンドをご案内せねばなるまい。というわけで、一駅乗って経堂に移動し、灯串坊天ん洋にご案内したのだった。ご案内して恥ずかしくない居酒屋が自宅近くにいくつもあるというのは、幸せなことである。(2008.2.18)