橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2008-05-12から1日間の記事一覧

音羽「太郎」

暖簾と貼り紙の「もつ焼き」「キッコー宮焼酎」「ホッピー」という文字を見れば、下町大衆酒場かと思ってしまうが、ここは旧小石川区(現・文京区)の音羽通り。護国寺の駅を出て、車の走る音羽通りを見渡すと、まるで海へと向かう大河のようだ。ここは両側を…