橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「マルキ市場」

classingkenji2007-07-27

今日は久しぶりに焼肉。自宅から歩いて五分ほどのところにある「マルキ市場」である。前回も紹介したが、この店には入場料というものが設定されていて、一律八〇〇円。その代わり、料理や飲み物は格安になっている。今日はまず、食前のスープ代わりに参鶏湯を注文したが、これが何と三九〇円。細いながらも人参まで入っている。最高値のタン焼きが四九〇円で、他はだいたい二九〇−三九〇円。ビールはサッポロ黒ラベルの中ジョッキが二九〇円。マッコリも二〇〇mlグラスで二九〇円。このマッコリは鮮度が良く、おいしい。二人で満腹して、約八〇〇〇円だった。タンは冷凍で、この店の料理としては唯一、値段の分の価値がないが、他は味・ボリュームとも文句のつけようがない。ただしメニューによっては、化学調味料の味が少々気になることも。
客は家族連れとカップルが多い。インテリアは、ご覧のようにコンクリート打ちっ放しに白木の建材を組み上げた質素なものだが、感じは悪くない。ところどころにハングルの表示があるが、これはお飾りだろうか。最近市川店ができて、全十一店舗になったとのこと。ホームページがあるので、近くにないか確認したい向きはどうぞ。