橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

江古田「梅きち」

classingkenji2007-01-12

今日は、学部の新年会。会場は、大学の正門を出てそのまままっすぐ進み、踏切を渡ってすぐの「梅きち」である。この店は、ランチがとても充実していて、昼に行くことが多い。日替わり定食は、刺身、焼き物または煮物、サラダの三品に、具だくさんの味噌汁と香の物が付いて八〇〇円。その他、海鮮どんぶりやステーキ定食などもあり、大学の職員や近所の主婦で賑わう。夜の料理も、珍しいものはないが、何を頼んでも美味しい。酒も、日本酒と焼酎を一〇種類くらいずつ置いていて、江古田近辺ではかなり充実しているほう。そんなわけで、宴会にしばしば使っている。一階にはカウンター七席と小上がりにテーブルが三卓あるが、今日の会場は二階の座敷である。
まずはサッポロ黒ラベルで乾杯し、その後は「田酒」の特別純米酒芋焼酎の「富乃宝山」と進む。料理は、マグロ、鯛、サヨリ、ツブ貝、赤貝などの刺身、豚肉と野菜の煮物、氷頭と蕪の酢の物、秋刀魚の幽庵焼き、海老の焼き物とたらば蟹、鱈鍋と続き、最後に蟹チラシが出た。宴会費のストックから一部支出していたので正確な額はわからないが、おそらく一人六〇〇〇円程度だろう。帰り道とは反対方向になるので、夜はなかなか行けないのが残念。穏和な感じの店主夫婦も、いい味を出しており、住宅地の居酒屋らしい雰囲気がある。写真は、撮り忘れたので店のホームページ http://homepage2.nifty.com/wafuuryouri-umekichi/index.htm から借用。ふだん、夜はあまり客が多くないようなのが心配だ。近くの人は、ぜひ行ってやってください。 (2007.1.11)

[追記]惜しくも閉店。宴会の場所が一つ減ってしまった。