橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『嗜み』No.13

最新号です。連載中の「全国居酒屋ほろ酔い考現学」は、松江市編。松江にもすばらしい酒、そして居酒屋がたくさんありました。とくに「佐香や」「朔屋」「松江堀川地ビール館」の三軒はおすすめです。松江へ行くことがあったら、お忘れなく。 メインの特集は…

ぶどうの丘展望レストランの鳥もつ煮

泊まったのは、勝沼の「ぶどうの丘」。食事はもちろん、展望レストラン。甲府盆地を一望するこのレストランは、夜景もすばらしい。 鳥もつ煮ブームはここまで来たかという感じだが、フレンチ中心のこのレストランまで出すようになった。とはいっても、内蔵料…

甲府「奥藤本店 国母店」

話は、昨年末に戻る。年末の仕事も終え、「あー、疲れた。温泉に入って美味い酒が飲みたい」というわけで、一泊二日で山梨へ行くことにした。まず向かったのは甲府周辺で、少し観光をした後、この店へ。B1グランプリですっかり有名になった、鳥もつ煮発祥の…

ワイン新年会

三日は、恒例の新年会。妻のワイン仲間と、近所のイタリアン「レプロット」のオーナーシェフ夫妻を招いて、料理三昧、ワイン三昧である。 料理は、自家製のサーモンとホタテのスモーク、鴨の治部煮、レプロットの牛ほほ肉の赤ワイン煮、その他持ち込みの料理…

『嗜み』No.12

出たのはだいぶ前ですが、これまで紹介しそびれていました。連載中の「全国居酒屋ほろ酔い考現学」、今回は福島市・郡山市篇。震災に加え、原発の放射能の被害の渦中にある福島の居酒屋店主たちの苦闘・奮闘、そして常連客たちとの心温まる交流を紹介してい…

浅草「伝一郎」

神谷バーの所まで戻ってみたが、やはり大入り満員。そこで、吾妻橋を渡った時に見つけ、気になっていたこの店に入ってみることにする。 ビールケースを積み上げたり、バラック居酒屋の雰囲気を出してみたりと、最近よくあるレトロ風味演出の店である。神谷バ…

正月の浅草

今日は、必要があって越谷市立図書館へ。駅から歩くと二〇分ほどかかる住宅地の中にあり、なかなかおしゃれな建物だ。ここで作家の野口冨士男が敗戦直後に、越谷にあった妻の実家に身を寄せていた頃の日記をまとめた『越ヶ谷日記』を手に入れる。注が完備し…

毎日新聞「論点 スカイツリーの時代」

今日の毎日新聞朝刊10面、「論点」欄の今回のテーマは「スカイツリーの時代」ですが、ここに登場しています。「下町発展の起爆剤に」という標題で、居酒屋のことは書いていませんが、当然ながら居酒屋を含めて下町の発展について論じたものです。浅草から…

「銀座ライオン 銀座七丁目店」でビール初め

元旦は、まず佃島の住吉神社へ行き、信心がないので初詣ではなく初詣風景の見物をした後、タクシーで銀座へ。一階のビヤホールは、ほぼ八割程度の入りで、しばらくするとほぼ満員になった。ご覧の通り和服を着ていったが、同じような和服姿は数名程度。銀座…

謹賀新年

あけましておめでとうございます。 長年続けていると、取り上げることのできる店がだんだん少なくなってきます。いい店は何度でも行きたい。しかし、それではブログの記事が書けない、というジレンマですね。酒の紹介、街の紹介、本の紹介などでカバーしてい…