橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「永利」

classingkenji2015-03-08

池袋駅の北西には、中華街といっていい一角が形成されつつあって、中国人が多数集まってくる。自宅とは反対方向ということもあり、あまり行かないのだが、この日はその少し先にあるこの店で、大学の飲み会をやることになった。集まったのは主に若手・中堅で、私が最年長(苦笑)。
本格的な中国東北地方の料理を出す店で、中国人留学生には知らないものがいないとか。盛りつけや味付けも、日本料理化することなく、いい意味で中華料理臭が強い。大きな骨がごろんと盛りつけられ、ビニールの手袋をして指でほじくり出して食べる豚骨の煮込みは圧巻。酒はひととおり揃っていて、一五年ものの紹興酒がボトルで二二〇〇円と安い。店内は超満員。予約した方がいい。(2015.2.6)

豊島区池袋1-2-6 ベルメゾン池袋
11:00〜24:00 無休