橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「万事快調」

classingkenji2015-03-03

池袋には名酒居酒屋とクラフトビールの店が多いが、ここはなんと、両方を兼ね備えた店。看板には写真の通り、「KRAFT SAKE KRAFT BEER」の文字が。
日本酒は、「宗玄」「風の森」「悦凱陣」「隆」など、笹塚のH酒店から仕入れたと思われる二〇種類ほどが並ぶ。クラフトビールは、タップが一〇個あって、中身は日によって変わるが、ヴァイツェン、ラガー、ペールエール、ポーターなどひととおりのスタイルが揃う。料理は、刺身と燻製をメインに、松前漬牡蛎オイル漬け、ちりめん山椒などの酒肴など。一人だったので食べなかったが、イカワタ鍋も良さそうだ。
池袋駅から明治通りを北上し、豊島区役所を過ぎるところで左に曲がった正面にある。店内は広くはなく、かなり席を詰め込んでいるので少々窮屈。客の話し声も大きくなりがちだから、接待や初デートなどには向かないが、酒の味の分かる者どうしのくだけた席にはちょうどいい。(2015.1.20)

豊島区東池袋1-47-5
17:00〜0:00(土 〜4:00)