橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

要町「The Cat & Cask Tavern」

classingkenji2014-10-17

要町の住宅街のなかに見つけたタバーン、ラフにいえばイングリッシュ・パブである。英国人の男性と日本人女性の夫婦が営む小さな店で、小さなカウンターに席が四つと、テーブルが二つ。席数を抑えているので、ゆったり感がある。立ち呑みカウンターこそないが、イギリスの郊外のパブそのものの雰囲気である。イギリス人常連客も、よく来ているようだ。
タップが六つあり、ビールは日本産のクラフトビールで、カスクが空になると付け替えるので、ほぼ日替わり。値段は、UKパイントが一一〇〇円、USパイントが九五〇円、三三〇mlグラスが六五〇円だから、良心的といえる。料理は、簡単なおつまみが一〇種類ほどで、食事をするには物足りない。あくまでも、クラフトビールを楽しむ店だろう。種類を押さえて回転を良くしているようで、ビールの鮮度は全く問題がなく、豊かなホップの香り、エールの香りを楽しむことができる。(2014.9.26)

豊島区要町1-32-10
18:00〜23:30(日祝〜23:00) 火休
http://www.k5.dion.ne.jp/~catpaw/catcask/