橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「まるます家」

classingkenji2014-05-24

久しぶりにやって来た。まだ明るいうちから、行列ができている。周囲の商店街も、活気がある。居酒屋が、ますます増えている。一軒の居酒屋が商店街に人を呼び込み、商店街を活性化させたという、奇跡のような現実。行列だと行っても、客の回転は比較的速い。とくに一人の場合は、一人客が多いこともあって、さほど待たされることはない。あいかわらず、鯉のあらいが安くて旨い。そろそろ冷酒の季節だ。丸真正宗の生貯蔵酒が、安定した味だ。
夕暮れの商店街に、提灯が暖かい光を放つ。写真はフイルムカメラで撮ったもの。50㎜の標準レンズ、絞り1.8開放。デジタル時代には忘れられがちな、懐かしい写り方である。(2014.5.12)

北区赤羽1-17
9:00〜21:30 月休