橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

両国 大相撲観戦後の居酒屋事情

classingkenji2014-05-19

この日は久しぶりの全面休日。まずは上野公園へ行き、そこから散歩しながら浅草へ。ちょうど三社祭の最終日で、浅草は大賑わい。地元の人も、日本人観光客も、外国人も、みんな祭りを楽しんでいる。しかし、どう見ても地元の人がいちばん楽しそうだ。若者も多い。女性も多い。こんな地域一丸の祭りが、二一世紀の東京にあって、ますます盛んになっているという幸せ。
そのまま両国まで歩き、大相撲を観戦する。大相撲は、自分の席からなら写真撮影自由とのこと。二階席だが、望遠レンズを使えば、充分に迫力のある写真が撮れる。話題の遠藤は、反対側へ押し倒されたので、うまく撮れなかった。これは結びの一番、日馬富士が千代鳳を寄り倒したところ。
終わったあとは、連れの四人で居酒屋へ。両国はビジネス街の性格が強いので、日曜休日の居酒屋が多い。相撲のあとはさぞかし空席のある店を探すのがたいへんかと思ったのだが、意外に簡単に席が取れた。日曜は地方からのファンが多く、終わったあとはすぐ帰ってしまうようだ。入ったのは、ガード下の「両国屋」。ちゃんこを看板にしているが、最近中華料理店から衣替えしたようだ。ビールは、瓶がアサヒで、生がサントリー。ちゃんこ以外のメニューも一通りあり、日本酒も数種類。飲んで食べて、一人三〇〇〇円かからなかった。(2014.5.18)