橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「磯丸水産」

classingkenji2011-10-19

最近、居酒屋のみならず焼き肉屋、とんかつ屋など、「○○水産」とか「○○精肉店」などといったネーミングの飲食店が多い。浜倉好宣系、あるいはその模倣だろうけれど、そろそろ飽きがきそうだ。とはいえ、一回くらいは入ってみたくなる。というわけで、今日はこの店に入ってみた。
メニューを見て、これは外せないと思ったのが蝦夷アワビの刺身(六九九円)。小さいのは仕方がないが、丸々一個で十分美味しかった。活ヒラメの刺身(六九九円)は、普通の水準。マグロ料理の種類が多く、試してみたくなるものがいくつかある。胃袋の辛味噌和えを注文してみたがビールか日本酒にはいい肴だ。
酒はひととおり揃っているが、日本酒の種類の少ないのが難点。浜倉系コンセプトの店は、だいたい日本酒が乏しい。日本の居酒屋なら日本酒の良いものを最低三種類くらい置いてほしい。ホッピーセット四五九円、サワー類三九九円と、さほど安くはない。二四時間営業だから、徹夜明けなどの時は重宝するだろう。(2011.9.22)

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24時間営業 無休