橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「BOCA」

classingkenji2011-10-16

今日は、新宿で夕食をとることに。南欧系がいいなと思っていたところ、見つけて入ったのが、この店。けっこう昔からあるスパニッシュバーらしい。
最初にいただいた自家製サングリア(六〇〇円)は、フレッシュで十分美味しかった。酒飲みが目当てのタパスは、一六種類。アンチョビキャベツ(四〇〇円)は、塩分控えめのほっとする味。マグロとアボカドのタルタル(八五〇円)は品よく仕上がっている。スペイン風オムレツは、分厚く焼いてケーキのように切り分けたのを想像していたが、その場で薄く焼き上げたもので、ちょっとがっかりした。ハモンセラーノ(一五〇〇円)は切りたてらしく、薫り高く口の中でさらりとほぐれる。ワインは「アルヒベス」という赤をボトルでいただいたが、コストパフォーマンス良好。最近はコスパを求めてチリワインばかり飲んでいたが、スペインにも目を向けないと。
気軽に入れるスペインバルで、使い道はいろいろありそうだ。(2011.9.20)

新宿区西新宿1-4-5 明広ビルB1
17:00〜24:00 無休