橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

休肝日と脂肪肝

classingkenji2007-04-08

このブログを見てくださっているなら、4月6日のこのニュースに、いささかヒヤリとしたという方も少なくないだろう。

休肝日>多ければ死亡率低下 厚労省研究班

4月6日20時33分配信 毎日新聞
 酒量の多い人では、酒を飲まない「休肝日」の多い人の方が、休肝日の少ない人よりも死亡率が低くなることが、厚生労働省研究班(担当研究者=丸亀知美・国立がんセンターがん対策情報センターがん情報・統計部研究員)の調査で明らかになった。米国の専門誌に発表した。
 研究班は、1990〜93年に岩手、長野、高知、長崎、沖縄など8県9地点に住む男性約4万2000人を対象に飲酒や生活習慣に関するアンケートを実施し、03年まで追跡した。
 飲酒の習慣がある約3万2000人のうち、「週1〜4日飲酒する」と回答した「休肝日あり」グループは約4割、「週5〜7日飲酒する」と回答した「休肝日なし」グループは約6割だった。
 追跡調査期間中に死亡した約3900人について、飲酒の頻度や飲酒量を調べたところ、1週間あたりのエタノール摂取量が300グラム(毎日日本酒2〜3合)以上になると、同じエタノール摂取量でも休肝日なしのグループの方が、休肝日ありのグループより死亡率が大幅に上がった。年齢や喫煙習慣、肥満度など死亡に関連する他の要素の影響を考慮しても、エタノール摂取量が300〜449グラムの場合、「休肝日なし」グループの死亡率は「あり」グループの1.5倍、450グラム以上では1.8倍になった。
 丸亀研究員は「死者の4割はがんだった。休肝日がないと、酒の代謝後にできる発がん性を持つとされる物質が常に体内に存在し、がんの危険性が高まるのかもしれない」と話している。

私は、基本的に休肝日というものを作っていない。もっとも三六五日飲み続けというわけではないが、健康診断前の二日間とか、二日酔が三日続いた後とか、時々思い立って飲まないことがあるのを除けば、他は毎日飲む。その量も、間違いなく一週間あたりエタノール摂取量三〇〇グラムを超えている。
先日、人間ドックで「脂肪肝の疑い」と診断された。これが、その超音波画像である。わかりにくいかもしれないが、赤で丸く囲った部分が腎臓で、その左上が肝臓。腎臓と肝臓の色を比べて、肝臓の方が白っぽくなっているというのが、脂肪肝の目安だそうだ。脂肪肝といわれたのは、これで三年連続。ちょっと、休肝日の計画でも立てることにしよう。(2007.4.8)