橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「ミツル」

仕事場マンションの近くに、立ち飲み屋がある。前から気付いてはいたのだが、店名と真新しい垂れ幕の感じから、なんとなく若者が一人でやっている落ち着かない店のようなイメージがあって、なかなか足を運ぶ気にならなかった。通りかかった時にちらりと中を…

みかわや

自宅のマンションの向かいに「みかわや」という酒屋があるが、ここが夜になると赤提灯を点して居酒屋を始める。看板に「ちょい飲み やすちゃん」とあって、居酒屋としての店名は「やすちゃん」らしい。ちゃんとカウンターとテーブルがあり、煮込み、おでん、…

二日で3万アクセス

二月のアクセス数がなぜか多かったので、記録を調べてみた。驚いたことに、二月二六日と二七日の二日間だけで、三万アクセスが集中している。多くの人が、「魚へんに愛」というキーワードでたどり着いている。Googleで調べてみたことろ、とある番組で「魚へ…

「幸や」

池袋の外れ、雑司が谷霊園の近くにあるのが、この店。近い駅は、有楽町線の東池袋か、都電荒川線の東池袋4丁目だが、グリーン大通りをずっと行ったところの高速のガード下だから、池袋駅からでも行きにくくはない。 入るとサラリーマンのグループと少人数の…

チェーン居酒屋の先駆者「天狗」

チェーン居酒屋が花盛りである。覚えきれないくらい多数のブランドを展開する大手チェーンがある一方、わずか一〇店前後を展開するだけの中小チェーンも多い。都心の居酒屋街など、チェーン店でない店を見つけるほうが難しい。 バブル崩壊以降、居酒屋の店舗…

王子「山田屋」

都内をいろいろ回ったあと、何となく足を運んだのが、この店。店に入ると、フロアを取り仕切っている店長(?)が座る前に「生でいい?」という。いいよというと、すぐに持って来たのはキリンの中生(三九〇円)。名物の半熟卵は、小鉢に蕎麦を添えて供されるも…

要町「鳥平」

ご近所居酒屋、第三弾はこの店。「鳥平」とはよくある名前だが、こちらの店は名前の通り鶏だけで、豚モツなどはない。十数種類ある焼鳥は、二本三〇〇円が基本。一人前五本の盛り合わせ(七五〇円)があったので注文。塩かタレかと聞かれたので、おまかせにし…