橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

要町「鳥平」

classingkenji2014-03-02

ご近所居酒屋、第三弾はこの店。「鳥平」とはよくある名前だが、こちらの店は名前の通り鶏だけで、豚モツなどはない。十数種類ある焼鳥は、二本三〇〇円が基本。一人前五本の盛り合わせ(七五〇円)があったので注文。塩かタレかと聞かれたので、おまかせにしてもらったところ、皮、砂肝、はさみ(もも肉とシシトウ)が塩で、ねぎまとレバがタレで出てきた。焼き上がりは美しく、タレの味も悪くない。値段の価値は充分にある。他に、野菜の串焼きやししゃも、コマイ、ハタハタなど。
ビールは生、瓶とも五八〇円、サワー類は四五〇円、カクテルは五〇〇−六五〇円と、場所にしてはあまり安い店ではない。日本酒が九種類あり、八海山、天狗舞、久保田などが八〇〇円で、これもあまり安くはない。酒をたくさん飲むには向かないが、焼鳥を少し食べてさっと帰るには、悪くない店だろう。(2014.2.13)

豊島区要町1-11-10