橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ニッポンクラフトビアフェスティバル 2014 in すみだ

ほぼ毎年行なわれている(昨年は行なわれなかった)ニッポンクラフトビアフェスティバルに、久しぶりに行ってきた。場所は、浅草のすみだリバーサイドホール。十一時からの開催で、十二時少し前にいったところ、すでに満員盛況。若い人が多いのに驚く。 三八〇…

かざまりんぺい『新世代日本酒が旨い』

「豊盃」「伯楽星」「天青」「村祐」「醸し人九平次」「而今」「蒼空」「風の森」「悦凱陣」。日本酒好きな人なら、どこかで飲んだことがあるか、あるいは今度飲んでみたいと思っている銘柄ばかりだろう。地酒ブームといわれた時代にもてはやされ、長きにわ…

「まるます家」

この日は、まあまあ天気がよかったこともあり、午後からカメラをもって出かけることにした。 まずは、上野へ。御徒町で降りて不忍池へ。ここで下町風俗資料館を見学。深川江戸資料館ほど規模は大きくないが、江戸の長屋が再現されているところ。上野のついで…

金沢「タブリエ」

金沢での最後の夜は、家族みんなで外食。まずは、木倉町の「ぼんぼり」で日本酒をいろいろ飲んだあと、同じく木倉町に最近できたらしいイタリアンに入ってみることにする。木倉町のかなり奥の方、灯が暗くなったあたりにぽっと現われる佇まいが、なかなかよ…

ふるさと祭東京2014の地酒バー

加賀・能登の話の途中だが、ここでイベントの紹介。東京ドームで開催中のビッグイベント。東京ドームのフィールドいっぱいに、数百の売店とステージがあり、ステージでは入れ替わり立ち替わり、全国のお祭りが再現される。初日に行ってきたが、平日にもかか…

「酒前線きたなか」

金沢の竪町商店街を歩いていると、良さそうな酒屋がある。入ってみると、これは素晴らしい品揃えの店。ワインや焼酎も充実しているが、なんといっても石川産地酒の品揃えがいい。菊姫、天狗舞などの有名どころ、日栄、萬歳楽、福正宗などの地方大手はもちろ…

ノドグロの刺身

年末、しばらく石川県へ帰郷していた。市場へ行くと、美味しそうなノドグロ(正式な種名としてはアカムツ)がある。価格は大きさと鮮度によって、一〇〇グラム五〇〇円から八〇〇円。いまや、タイやヒラメをしのぐ高級魚だ。店の人に刺身になるかと尋ねたとこ…

「養老乃瀧 要町店」

これから時々、「居酒屋の戦後史」と題して、ちょっと長めの記事を書くことにしたい。 新年早々から、というわけではなく、去年の暮れのこと。近所の養老乃瀧に行ってみた。 養老乃瀧の前身にあたる富士食堂が松本市駅前に開業したのは、一九三八年のこと。…

謹賀新年

明けましておめでとうございます。本年も「橋本健二の居酒屋考現学」をよろしくお願いいたします。 更新は、毎週一回程度になっています。ペースは遅くなってきていますが、店を厳選していること、過去との重複をできるだけ避けていることによるものです。い…