橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「三河屋酒店」

classingkenji2016-03-30

私の住むマンションの向かい、徒歩一〇秒の場所の酒屋である。もともと激安の角打ちをやっていたが、新装開店して、都内でも最強クラスの角打ちに生まれ変わった。何がすごいかというと、日本酒の品揃えと値段である。
写真ではわかりにくいかもしれないが、上段左から順に、臥龍梅の純米吟醸純米吟醸超辛口、純米大吟醸袋吊斗壜囲、喜正のしろやま桜、純米吟醸大吟醸、多摩自慢の淡麗吟醸あらばしり生酒、冷やし辛口、菊水の辛口、無冠帝、阿桜・生原酒旨辛口、爛漫・まなぐ帆、浜娘・純米生、桃川の杉玉、大吟醸鳥海山純米大吟醸、辛口本醸造、常きげんの山純吟、などと並んでいる。グラスは大・中・小とあり、たとえば臥龍梅・純米吟醸の場合、小一八〇円、中二八五円、大五〇〇円といった具合。値段の幅は、小グラス(六〇ミリリットルほど)で一四五円から八一五円まで。実に良心的な値段だ。
料理は、漬け物や煮込みなどの定番のほか、干物が充実している。日本酒好きには絶対お勧め。行くときは連絡してください。すぐに駆けつけます。(2016.3.29)

豊島区西池袋5丁目22-4
角打ち 17:00〜25:00 水休