橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「三太郎」

classingkenji2013-05-29

立教大学の近くで見つけた店。日本酒が充実していて、メニューには数えるのが嫌になるほど、旨い酒が並んでいる。而今、川鶴、十四代、花陽浴、獺祭、などなど。酒の価格はきわめて良心的で、七勺で四〇〇−五五〇円が中心。獺祭の三九ですら九〇〇円だ。料理はおでんがメイン。刺身は一−二種類だけだが、素晴らしいカツオを置いていた。漬け物や珍味系など、酒の肴が多い。
開店は昨年の九月とのことだが、早くも満員盛況に近い客の入りだ。予約客も多く、固定客をつかんでいるようだ。難点は、メニューにある酒の品切れが多いこと。注文した酒の、半分ほどは品切れだった。メニューにない酒も何十種類かあるとのことで、たくさん揃えていることに変わりはないのだが、ちゃんとメニューそのものを更新すべきだろう。もっとも、その日のおすすめを頼んでおけば、間違いのない店ではある。写真は、別の日に撮ったもの。(2013.5.7)

豊島区西池袋3-33-17
17:00〜22:00 日休