橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

大阪「ちゃぶ」

classingkenji2013-10-11

この日は、三コマ限りの短期集中講義のため大阪へ。朝九時からだから、前泊して居酒屋めぐりをすることにする。行ったのは、天満。行くのを楽しみにしていた天満酒蔵は一時休業だったが、他にも迷うほど魅力的な店が多い。まず入ったのは、この店。看板の上に「地酒と魚」と大書してあり、ここから細い路地を少し入ったところ。
日本酒の品揃えは、秋鹿、紀土、一白水成、仙禽、獺祭、日高見など、東京の名酒居酒屋でもおなじみのものが多い。これが、四勺ほどと思われる小グラスだと四〇〇円台で飲める。一人でいろいろ飲みたい向きには、好都合だ。日本酒バーほど充実しているわけではないが、居酒屋としては第一級だ。まだ何軒か行くつもりだったのであまり食べなかったが、料理は魚料理が中心。いただいた平目の刺身は、分厚く切った食べ応えのあるもので、鮮度も申し分なかった。
週末だからかもしれないが、客は若いグループや主婦仲間など、幅広い。混み具合から見ると、予約した方が良さそうだ。(2013.9.7)

大阪市北区天神橋4-12-11-103
17:00〜23:30 日休