橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

さらばニホンシトロン

classingkenji2008-03-17

大衆酒場好きのあいだで熱く支持されていたニホンシトロンが廃業した。炭酸のガス圧が強く、栓を抜いたとたんに、大粒の泡が出始めるほど。焼酎の量が多い濃いめの酎ハイでも、しっかりした炭酸を感じることのできる、優れた炭酸水だった。豪徳寺祭邑で、おそらくは最後のご対面をする。心残りは、この炭酸でバーボンソーダやジンフィズを作ってみたいと前から思っていたのに、果たせずに終わったこと。同じような製品を出してくれる業者が現れないものだろうか。