橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

『居酒屋ほろ酔い考現学』

二〇〇八年に出版した『居酒屋ほろ酔い考現学』が、文庫本になりました。私としては、初の文庫本になります。内容はほとんど同じですが、所得階層別の飲酒代、酒の消費額などのデータは、最新のものにしてあります。格差拡大による酒消費の二極化傾向は、ますますはっきりしてきたようです。このままでは、日本の居酒屋文化、飲酒文化は、ますます危うくなるでしょう。
とはいえ、こんな話ばかりではなく、酒を楽しむのに役立つ雑学が満載です。お近くの書店などでどうぞ。