橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

新橋「魚金新店」

classingkenji2010-11-08

今日は東京駅近くで会議があり、そのあと妻と待ち合わせて新橋へ。魚を食べようということで、魚金本店に行くと、満員。店員がすぐに新店に電話をし、空席があるというのでそのまま連れて行ってくれた。近いとはいえ、行き届いたサービスである。
注文したのが、この「刺身六点盛り」。一目で分かる通り、六点ではなく一二点である。天然ブリ、アジ姿造り、イサキ姿造りの中から一点選び、これに一一点を付けて出す。値段はチョイスによって違うが、天然ぶりの場合は一九八〇円。二人だと、これでほとんどお腹が一杯になる。ちなみに「刺身三点盛り」だと七点出てくるらしい。生ビールが五二〇円、瓶ビールが五四〇円、日本酒が純米クラスで六三〇円から七七〇円と、まあまあ安いから、コストパフォーマンスは高い。ただし、席料を三五〇円、お通しを五二〇円とるので、激安というほどではない。席料を多めにとって、料理の値段を低くするというのはいいやり方だと思うが、若い客などで誤解があっては困るので、「マルキ市場」の入場料のように、これだけ取ると前面に出す方がいいのではないか。
本日の勘定は、刺盛りの他に単品の珍味盛り合わせ、生ビール二杯、瓶ビール一本、日本酒を五杯飲んで、九一八〇円。やはり、安い。(2010.10.21)

新橋3-17-7 筑水ビル1F
17:00〜23:30