橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

トコブシのステーキ

classingkenji2010-02-17

昨年、近所に生活クラブ生協の小売店舗ができた。生活クラブはかつて、小売店舗は出さない主義だったはずだが、最近は店が増えている。もちろん組合員限定で、継続利用のためには会費(積立金)を払う必要がある。
いちばん期待していたのは有機・減農薬の農産物と牛乳で、これについては満足している。うれしい誤算だったのは、魚介類。海産物には有機も無農薬もないので、とくに期待していなかったのだが、これが安くておいしい。今日の買物は、トコブシ。週末セールだったこともあるが、大きめのものが六個で七〇〇円ほどだった。定番は煮付けだが、今日はニンニクバターでこんがり焼いてみる。身は殻からかんたんにはがれ、食べやすい。ワインにはもちろん、濃醇な純米酒にも相性がいい。(2010.1.23)