橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

中目黒「ばん」

classingkenji2016-09-08

この日は恒例の聖心女子大学での集中講義のあと、居酒屋を求めて中目黒へ。店を物色していると、「ばん」の看板が目に入った。「ばん」といえば、もともと中目黒で創業し、閉店のあと祐天寺で復活したもつ焼きの名店である。その店が、中目黒にできているとは。
メニューは豚の尾を煮込んだ「とんび」があること、つくねだけはチキンボールであることなど似ているが、こちらの方が種類が多い。豚のカシラとアブラを交互に指したものは、祐天寺では「フランス」だが、こちらでは「チャンポン」だ。味はというと、祐天寺の方が上だろうか。両者の関係はよく分からないが、さほど遜色ない店が増えたのはいいことだ。めったに行く場所ではないが、機会があればまた寄ってみよう。
というよりも、久しぶりに祐天寺へ行ってみたくなった。(2016.8.1)

目黒区上目黒2-14-3
16:00〜4:00 正月のみ休