橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

椎名町「馬刺酒家 一家」

classingkenji2016-01-16

この日の帰りは、練馬から椎名町まで西武線で行き、もう一軒寄ることにする。それが、前から気になっていたこの店。馬刺を前面に出した店で、店名は「いちや」と読ませる。椎名町店のほか、桜台店と常盤台店があるらしい。
看板の馬刺は、霜降り、タテガミ、レバー、フタエゴ、舌の五点盛りで、量も十分あり、なんと九八〇円。大衆酒場的な店構えから、酒にはあまり期待していなかったのだが、「馬肉に合う日本酒」と称するプライベートブランドで、栃木の名酒「若駒」の純米をおいていたのには感心。ほかにも日本酒が数種類あるようだ。サワー、カクテル、焼酎、ホッピーなど、他の酒も一通りそろっている。他のメニューも、もつ鍋四九〇円など良心価格だ。
しばらく馬刺から遠ざかっていたが、もともと好きなので、たまには寄ってみることにしよう。(2015.12.3)

豊島区長崎1−5−1
17:00-01:00 (金・土・祝前日 -5:00) 無休