橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

中野「常蔵」

classingkenji2013-11-18

中野駅に近い、目立たない路地で四時に開店する立ち飲み屋。立ち飲み屋と言っても、酒も料理も一流。黒板メニューには、十四代が五種類、鍋島、田酒、貴、姿、雅山流など日本酒ファン垂涎の日本酒がずらりと並ぶ。料理も、一〇種類ほどの刺身をはじめ、手の込んだ日本料理を出す。刺身の三点盛り(七八〇円)を頼んだら、三点ならぬ五種類の刺身が、野菜をあしらって美しく盛りつけられてきた。何を食べても味は申し分なく、しかも立ち飲み価格。立ち飲みの名店である。(2013.11.1)

中野区中野5-60-3
16時から? 不定