橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

富山「親爺」

classingkenji2012-06-04

取材で富山へ行ってきた。何回かに分けて、そのレポートを。
まず訪れたのは、富山駅に近い場所にある「親爺」。魚が自慢の老舗居酒屋である。今年で創業から六〇年になるとのこと。日替わりメニューを見てまず目を見張るのは、刺身の種類が多いこと。がんど、ます、平目、さより、すずき、やりいか、甘えび、白えびなど一二種類で、その上に昆布〆にしたものが数種類。ふだんから十五種類くらい出しており、年間を通じると五〇種類くらいは出すのではないかという。
日本酒も、地元の良いものを置いている。この日いただいた「有磯 曙 初嵐」は、良質のブリで知られる氷見の酒。きれいでまろやか、そして芯の部分に米のふくよかさがある。地元の魚は地元の日本酒でというのは旅先での鉄則だが、その正しさを実感させられる。JRの駅からも近く、旅人には絶好の店だろう。(2012.5.10)

富山市桜町2-1-17
16:00〜23:00 日祝休