橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

高知「オーベルジュ土佐山」

classingkenji2011-01-12

高知に移動して、二泊目はちょっとぜいたくな宿に泊まることにする。高知市内から車で三〇分くらい、温泉の湧き出る山の中にある、ゆったりスペースを取ったホテル・レストランである。部屋は二種類あり、二階建てのホテル棟の部屋と、吊り橋を渡った場所にある別荘のような戸建てのヴィラ棟。
夕食はオーベルジュの名に恥じない内容で、先付、前菜、汁椀、お造りと続くが、ちょっと変わっているのは「土佐山キュイジーヌ」と称する一皿で、地元産野菜を数種類大きな白皿に配した、絵画のような一品(写真)。そして締めは、地元産地鶏「土佐ジロー」の卵かけご飯。
南国土佐は、この時期でも紅葉が残り、晩秋の風景を眺めながら露天風呂に浸かるのは、実に気分がいい。そばには、レストランで使われていた野菜の栽培農家の売店もある。(2010.12.21)

高知県高知市土佐山東川661
http://www.orienthotel.jp/tosayama/index.htm