橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

大阪・鶴橋「串まつ屋」

classingkenji2009-07-17

さて二軒目だが、金網や鉄板を使うホルモン焼の店では、多くの種類を食べられそうにない。そこで、あらかじめ目をつけておいたこの店へ。鶴橋駅近くのガード下にある、串焼き専門店である。明るい雰囲気で、初めてでも入りやすい。右側にカウンターが数席あり、あとはテーブル席だ。
さすがに、ホルモンの種類が多い。レバー、ハツ、アカセン、ハチノス、コリコリ、あご肉、ウルテ、ツラミ、丸腸、センマイが一二〇円、上ミノ、テッチャン、豚トロ、ハラミ、バラが一五〇円、ロース、厚切りタンは二〇〇円。串一本の肉の量は、東京の一般的なモツ焼き屋と同じくらいか。これなら一人でもいろいろ食べられる。丸腸は、期待どおりの美味。ハチノスの串焼きは初めて食べたが、下処理が丁寧にしてあるらしく、すっきりした味。和牛を使っているという厚切りタンも、期待どおり。赤い色をしているが、さほど辛くないホルモン煮込みも、こってりと美味しく、しかも量が多い。
鶴橋で一人で飲み食いするなら、この店だろう。ビールはアサヒがメインだが、キリンの瓶ビールも置いている。あとは、酎ハイ類、マッコリなど。鶴橋は、いいなぁ。と、三軒目は立ち飲み屋に入ったのだが、店名もよく覚えていない(笑)。(2009.7.12)

大阪市天王寺区東上町1-64
月〜土16:30〜23:00 日・祝15:30〜23:00 無休