橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「大黒堂」

classingkenji2009-03-16

もう一軒行きたかったので、「南国ファミリー」はそこそこ切り上げて、外へ。どこへ行こうかと思ったが、以前から気になっていた「和牛ホルモン一頭買い」の看板にひかれ、この店へ。焼肉チェーン「牛兵衛」系列のホルモン料理店とのことで、看板料理はもつ鍋。まずは、黒豆マッコリ(六三〇円)を飲みながら、もつ鍋の到着を待つ。とりあえず注文した前菜盛り合わせ(八一九円)は、キムチ、カクテキ、もやしナムル、ホウレンソウナムル、セロリの醤油漬け、唐辛子の醤油漬けが、六つのパーティションに分かれた白皿に盛られてくる。彩りよく、味もまずまず。もつ鍋は、塩味、キムチ味、醤油味と三種類あり、一人前九九八円で二人前から。今回注文したのは塩味の「白鍋」で、澄んだスープにシロとハチノスがたっぷり入り、野菜は定石通りキャベツとニラ。化学調味料臭のない自然な味で、美味しくいただいた。
酒は、焼酎が一〇種類ほど(四五〇円から六〇〇円くらい)、日本酒が五種類(五〇〇円から八〇〇円くらい)、サワー類(四〇〇円から五〇〇円くらい)。ビールがスーパードライというのは、ビール好きにとっては減点対象。一杯目のビールは、他の店で飲んでから行くのがよさそうだ。池袋北口から、文化通りの一本西側の通りを入ったところにある。(2009.3.7)

豊島区西池袋1-24-7 
17:00〜24:00 無休