橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「スタンドバーcuvee」神田店

classingkenji2009-03-05

先日の神田の続きである。もうだいぶ酔っぱらっているのだが、気になる店を見つけて、ちょっとだけ……と店内へ。写真のように、和風大衆酒場風の字体で「立ち飲み処」とあるが、その上とメインの看板にはカクテルグラスをあしらったマークに「cuvee」の文字。一体どっちだと中に入ると、やはり和洋折衷。内装は木材が基本で、カウンター奥にウイスキーのボトルが並ぶなど基本は洋風のようだが、和風的でもあり、ホップ字体の短冊などは完全に和風。
酒はグレンフィディック12年とラフロイグ10年が五八〇円、バランタイン四〇〇円、シーバス五五〇円、カクテルは五〇〇円均一、ドイツのヴァイツェンダークとは珍しいが、これは八二〇円。そして本格焼酎は二九〇円から六〇〇円。料理は、広島県産カキフライ五〇〇円、キビナゴ唐揚げ三八〇円、山形風玉こんにゃく煮三〇〇円など、やはり大衆酒場だ。いろんな欲求に答えてくれるので、ふと思い立って飲みたいものを飲み食べたいものを食べるのによさそう。関内にも系列店があるらしい。(2009.2.20)

千代田区内神田3-12-5 MS内神田ビル1F
17:00〜23:00 日祝休