橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

西小山「八十八」

classingkenji2008-10-16

今日は、居酒屋ブログ「居酒屋探偵DAITENの生活」のDAITENさんと目黒駅で待ち合わせ。東急目黒線沿線の居酒屋を案内していただけるというので、楽しみにしていたのである。DAITENさんは演劇人で、劇団の咲良さん、元哉さんも同行。まず目指したのは、西小山商店街にある「八十八」である。独特の書体で店名が大書された暖簾をくぐると、意外に広い店内。手前にテーブル席、奥は右がカウンター、左が小上がり。小上がりに席を取って、まずはビールで乾杯。
ビールは、キリン。日本酒と梅酒が数種類、焼酎が十種類ほど、サワー類数種類といったラインナップ。料理は、十種類ほどある刺身を中心に、幅が広い。居心地もいいし、居酒屋に対する欲求の大部分は、ここ一軒で満たされそう。メニューをざっとみた感じでは、さほど安い店にみえなかったが、いざ会計になってみると安く感じる。これは、メニューの一つ一つが適正価格になっているからだろう。ちょっと変わったところは、塗り箸が箸置き兼用の筒に刺さった状態でセットされていること。使い捨ての割り箸は使わないのである。
東急線沿線、とくに目黒線大井町線は、私にとってちょっとなじみのない場所。自宅から遠くはないのだが、行くとなると、最低二回、場合によっては三回乗り換えなければならない。しかし、東急沿線の中流の上的奥様イメージとはうらはらに、庶民的な商店街があちこちにあるようで、DAITENさんのブログを参考に、たまには出かけてみようかと思い始めている。(2008.10.11)

品川区小山6-2-3
17:30〜24:00 日休